腸閉塞の手術後の生活のポイント

おならや便が出れば安心

腸閉塞が治ったかどうかはおならや便が出れば、腸の通過障害は改善がされたというサインです。

 

手術を必要とする治療をする場合、おなかを切ることで新しい癒着を招いてしまう危険性もあり、新たなる腸閉塞を発生させる危険度も上がるため、通常は避けることが多いようです。

 

実際に腸閉塞になってしまうと、実はおならは少なくなってしまい、全く出なくなるとも言われています。

 

腸閉塞とは文字通り腸が何らかの原因で詰まってしまい正常な腸の働きを阻害してしまうのですから、やはりおならも出なくなるわけです。

 

そしておならと同時に便も出なくなってしまうために便秘になってしまうケースも多いのです。

 

では、おならが最近少なくなってきたから腸閉塞かも?と思うかもしれませんが、ただ単に腸の具合が良くない場合でも起こりうるので過剰な心配は必要ないでしょう。

 

しかし中にはただの便秘と思っていたら、実は腸閉塞だったということで入院しなくてはならない腸閉塞もあるので油断は禁物です。

 

では、なぜ腸閉塞になってしまうとおならが出なくなるというのかというと、腸の内容物が肛門側へ移動する機能が働かなくなってしまうので腸液や便、ガスなどが腸に充満してしまいます。

 

そうすると便やおならが排出されなくなってしまうので、腹痛や嘔吐、お腹の張りが目立つようになってきます。

 

そのような症状が現れた場合、急激に悪化してしまうケースもあるようなので早めに病院へ行き治療をする必要があります。

 

腸閉塞になった後にしっかりおならが出るか出ないかがとても重要な点でもあります。

 

それは腸内の蠕動運動が正常に動かなくなるため自力でガスを排出できなくなるのでお腹が痛くなります。

 

この状態を早期に解決することができれば通常通りおならが出せるようになり、腸閉塞が改善されたと判断されます。

 

また腸内に溜まったガスを外に出すことで腸が壊死することを予防できるので、腸閉塞後にしっかりおならが出ることは腸が回復してきたという証拠でもあります。

 

患者さんによっては腸の動きが良くなるように下剤を使用する人もいますが、元々腸が強い方は自力で排出することも可能です。

 

まずはそれを目標に腸閉塞の治療や手術を行っていくので、おならは健康な腸の目安ともなっています。

 

腸閉塞になってしまうと食事を取ることもできなくなり、場合によっては点滴だけで過ごさなくてはならないこともあります。

 

やはり人は美味しいものをしっかり食べることで幸せを感じるものなので、便やおならが正常通り排出されないと腸にも悪影響が起きるので、普段から便秘対策を取っておくべきです。

 

腸閉塞はすぐに再発する人も

 

腸閉塞になってしまうと治療のために手術を行うことも多いのですが、この開腹手術によって腸がくっついた部分の癒着部分を切ったり剥がしたりします。

 

この処置で通常は改善されていきますが、腸閉塞は手術後にも特に気を付ける生活方法があります。

 

腸閉塞というものは実は日頃の生活習慣から発症してしまうこともあるので、このように根本的な部分を改善していかなければ再度再発する可能性もあります。

 

いくら外部的な対処で症状が治ったとしても、また症状が襲ってくることもあるので、なるべく早寝早起きを行ったり食生活を見直さなくてはなりません。

 

そして術後どのくらいで腸閉塞が再発するかどうかは個人もありますが、手術を行ってから早い段階で再発してしまう人もいます。

 

しかし数年経ってから再発する人もいれば、まったく再発しなかったという人もいるのでまちまちでもあります。

 

生活習慣の見直しが必須

手術後は経過観察としてしばらくの入院や通院が必要なのですが、基本的には生活習慣を見直す指導がされます。

 

腸閉塞は腸の詰まりで起きる病気ですが、腸のトラブルは日々の生活習慣が大きく関わっているので、退院後は生活習慣を正す努力をしなくてはなりません。

 

主な生活習慣の改善策としてはまずは食事を見直すことが大事で、変に偏った食事を摂ったり栄養のない食事は健康を阻害するのでやめましょう。

 

腸の詰まりを予防するのなら消化の良い物を食べることがおすすめで、中でもヨーグルトは腸内環境を改善し良くしてくれる食べ物なので積極的に摂るようにしましょう。

 

基本的には術後であっても食事制限はないので何を食べても良いのですが、大腸の手術後は大腸からの水分の吸収が減ってしまうので便が柔らかくなり人によっては下痢をしてしまう人もいます。

 

大腸の動きが弱まると便秘になることもあるので、やはり退院後1ヶ月ほどは、食事の量も少な目にしてなるべく腸に優しい消化の良いものを作って食べましょう。

 

よく噛まなくても食べられる麺類などは実は消化によくないものなので気を付けましょう。

 

そして一度に一気に食べ過ぎるのもよくないので、ゆっくり噛んで食事することも大事なポイントです。

 

また、本来お腹に良いとされる植物繊維ですが、術後はなるべく植物繊維が多いものに注意しなくてはなりません。

 

まだ完ぺきに回復していない腸に繊維が多い食べ物を摂りすぎると、腸閉塞が悪化したり再発する恐れがあるからです。

 

その中にはきのこ類やこんにゃく類も含まれているので、どうしても食べたい時はこれらを細かく切って調理してから食べるようにしましょう。

 

回復するまでは絶食が基本

 

腸閉塞後の食事ではどんなことに注意しなくてはならないのでしょうか?

 

一般的に腸閉塞の場合、高齢者の方は特に食べ過ぎや便秘になってしまうこともあり、それが原因でまた腸閉塞を発症する危険性があるのです。

 

腸閉塞になってしまうと腸の内容物が腸の中に停滞してしまうので、激しい腹痛や嘔吐などが出ます。

 

それだけ腸に負担がかかる病にかかった後なので、悪化させないためには腸閉塞が完全に回復するまでは極力食べたり飲んだりすることを控えましょう。

 

しかし、完全に絶飲食になってしまうと今度は身体のエネルギーとなる必要な栄養が不足してしまうので脱水や栄養状態が心配されます。

 

このような状態を避けるためには、点滴や中心静脈栄養を取り入れながら回復を待つ方法もあるようです。

 

この中心静脈栄養とは鎖骨や首にある大きめの血管から点滴通し身体に直接栄養を送る方法です。

 

消化の良い食事を心がけること

 

特に腸閉塞の治療後は、体により消化の良いものをとることが大事なので、固いものや冷たいもの、腸に長く留まるものはなるべく摂らないように気を付けましょう。

 

特にアイスクリームは消化が良いように思われますが、一番避けなくてはいけない食べ物です。

 

また海藻類や食物繊維は摂らない方が安全ですが、全く摂らないのも健康状態によくないので、細かく刻んで加熱したものを食べるようにしましょう。

 

しかし、ゴボウ、キノコ類、サツマイモ、コンニャク、イカ、貝類などはなるべく摂らないようにしてください。

 

サツマイモはふかした後に濾して巾着型に丸め、食物繊維もなるべく細かくして食べる分には問題はありません。

 

特に野菜の中で摂った方が良いものは大根がおすすめで、大根はとても消化が良い食べ物であり、煮物にしたり色んな食べ方ができます。

 

極力野菜を摂る時はこのように煮物にしたり、野菜スープにすることをおすすめします。

 

あまり生野菜は食べない方が良いので、再発防止のためには火を通したものが良いとされています。

 

またこんにゃくは一見消化が良い食べ物のようですが、実際にはとても消化が悪く腸に負担がかかりやすいものなのでなるべく摂取しないようにしましょう。

 

お肉類は牛肉ロース、ばら肉、豚肉の脂身、鶏皮、ベーコンなどを含む油脂は腸の負担になるケースが多いので気を付けましょう。淡白なササミなどを取り入れることで脂分も少なく、しっかりお肉を摂れるのでおすすめです。

 

退院の際に食べてはいけない食品リストなどを貰ったり、医師から注意されることもあるので説明をよく聞きましょう。

 

腸閉塞に伴う熱は重症の可能性がある

 

激しい腹痛で痛がる女性

 

腸閉塞では、特徴的な症状として腹痛や嘔吐がみられますが、中には発熱が現れたり、手術後に高熱が出る場合があります。

 

こうした熱があられるケースは悪化や重症化、合併症が考えられるので決して安易に考えてはいけません。

 

早めに医師の診察を受けて対処しましょう。

 

絞扼による発熱

 

腸閉塞にもいくつかのタイプがありますが、絞扼(こうやく)性の腸閉塞は腸が何らかの原因でねじれて絞めつけられた状態になるものです。

 

絞められた部分は血流がなくなり、壊死してしまう場合もあります。

 

激しい痛みと共に発熱がよくみられ、特に腸壁が破れると高熱が出ることが多いようです。

 

特に術後や加療中に突然の高熱やショック症状が現れるケースでは、腸壁が破れて病原菌が血液の中に侵入し全身に感染症が起きる敗血症による場合があります。

 

また乳幼児では先天性の疾患や腸重積で起きることがあります。

 

いずれにしても早急に集中的な治療が必要となります。

 

脱水症状からくる発熱

 

腸閉塞では嘔吐する量が多くなるため著しい脱水状態になります。

 

熱を下げるためには大量の水分を必要としますが、体内の水分が失われていると熱を下げられなくなり高熱につながります。

 

この点では熱射病の脱水症状と同じです。

 

水分を口から補給しようとしても吐いてしまうことが多いですから、病院で輸液を行う治療が必要となります。

 

この輸液を1日に2〜3リットル注入することは、減圧療法と呼ばれますが、水分を補給できるだけでなく腸の通りがよくなって、癒着性のイレウス(腸閉塞)では約80%で改善するようです。

 

一方で、大腸癌を原因とするイレウスでは効果は少ないようです。

 

このように腹部の激しい痛みに加えて、嘔吐や発熱が伴う場合には腸閉塞の悪化や重症化・合併症が考えられます。

 

一つの病院で診断が出ない場合では、大きい病院で診てもらうことも考えたほうが良いでしょう。

 

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